言語コミュニケーションをソリューションに、日本で活躍できる海外人材を創出する
バベルメソッド

NEWS


2024.10.1
日本語スピーキングテスト「PROGOS® Japanese」事業買収のお知らせ

バベルメソッド株式会社(以下、バベルメソッド)は、本日、株式会社レアジョブ(以下、レアジョブ)が開発し知財を保有してきたオンライン日本語スピーキングテスト「PROGOS® Japanese」について、事業を譲り受けたことをお知らせいたします。

これまで両社は、日本語教育分野でのパートナーとして、相互に協力しながらサービスを提供してまいりました。今回の事業譲渡により、バベルメソッドは国際的な言語能力指標であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に準拠した日本語スピーキングテスト「PROGOS® Japanese」を引き継ぎ、今後は当社がこのスピーキングテストを強化しつつ、既存事業である企業向け日本語研修との相乗効果も加えて、「言語コミュニケーションをソリューションに日本で活躍できる海外人材を創出する」というミッションの達成を目指します。

この事業譲渡に伴いバベルメソッドは体制を変更し、深井朋子が代表取締役に就任いたしました。これまで代表取締役を務めてまいりました河澄章代は、取締役として、引き続き当社の日本語教育の責任者を務めてまいります。

【バベルメソッドのサービス概要】

■日本語力評価:PROGOS® Japanese

・言語運用力の“国際指標”CEFRに準拠

・東京外国語大学との共同研究により開発

・オンラインでいつでもどこでも受験可能。テスト時間は約20分

・口頭での自由回答形式で、どのくらい話せるかを直接測定

・単なる結果表示だけでなく学習へのフィードバックを重視

■日本語研修:BABEL Method

・オンラインだから国内外のどこからでも受講可能

・ビジネスの現場で使える日本語力をタスクベースで養成

・ゴール到達に効果的な1 on 1レッスン

・学習成果をCEFRレベルで定量的に可視化

・受講者にも人事担当者にも便利な学習管理システム

【CEFRと日本語教育】

CEFR(セファール/シーイーエフアール)とは、Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment(日本語訳:ヨーロッパ言語共通参照枠)の略で、ヨーロッパで、「外国語学習者の習得状況・言語運用能力」を示す共通の参照枠として設けられました。「課題が達成されたかどうか」「課題がどのくらいうまく達成されたか」を重要な評価項目としています。

日本では文化庁が、CEFRを参考に作成した「日本語教育の参照枠」を通して、外国人等が適切な日本語教育を継続的に受けるためのさまざまな施策を推進しています。


【バベルメソッドについて】

バベルメソッド株式会社

所在地:東京都品川区西五反田7丁目9−5 SGテラス 6F

代表者:代表取締役社長 深井 朋子

事業内容:オンライン日本語スピーキングテストPROGOS Japaneseの開発、販売、運営

     オンライン日本語会話研修BABELMETHODの開発、販売、運営

     法人向け語学研修の実施コンサルティング

設立日:2021年6月

2023.07.25
【調査レポート】日本語を「話す力」をCEFRレベルで判定するオンラインテスト「PROGOS® Japanese」、日本語能力試験との相関を公表

バベルメソッド株式会社(以下、バベルメソッド社)は、日本語で「話す力」をCEFRレベルに基づいて判定するオンラインテスト「PROGOS® Japanese」の受験データから、日本語能力試験(主催:独立行政法人国際交流基金、公益財団法人日本国際教育支援協会)のレベルとの相関を調べて公表しました。

プレスリリースはこちら
PR Times「日本語を「話す力」をCEFRレベルで判定するオンラインテスト「PROGOS® Japanese」、日本語能力試験との相関を公表」

外国人材の就労拡大を目指して開発

外国人材の雇用が増加するなかで、日本語を母語としない従業員の職場におけるコミュニケーションが問題となっています。しかし、日本語力を伸ばすうえで重要になるテストについては、「読む力」「聞く力」を測るものがほとんどで、コミュニケーションに直結する「話す力」を測る大規模テストはありませんでした。バベルメソッド社はこの点に着目し、CEFR基準で日本語を「話す力」を測るオンラインテスト「PROGOS® Japanese」の運営を昨年より開始しております。外国人材の日本語力を適切に評価することで、採用や異動、昇進昇格が適切に行われること、また適切な日本語学習が行われることを可能にして、外国人材の就労拡大の一助となることを目指しています。

オンラインテスト「PROGOS® Japanese」

 - 東京外国語大学との共同研究により開発
 - 口頭による自由回答形式
 - 学習に役立つフィードバックシート
 - 日本語教育学会2023年春季大会(2023年5月28日 / オンライン開催)にて開発詳細を発表(演題「オンライン日本語会話テストの開発 ―AI採点を目指した設計と課題―」

PROGOS® Japaneseと日本語能力試験の相関

調査概要
 - 調査期間 2022年7月26日~2023年6月22日
 - 調査機関 バベルメソッド株式会社
 - 調査対象 期間内にPROGOS® Japaneseを受けた人のうち日本語能力試験のレベルを記入した人351名
 - 調査方法 受験データを集計。バブルチャート内の数字は人数。1名しかいなかった項目は省略
グラフからわかること
■2つのテストに明確な相関関係はない
日本語能力試験のレベルが同じでもPROGOS® Japaneseのレベルはさまざまな人がいます。ここから、「話す力」を直接測るPROGOS® Japaneseと、言語知識・読解・聴解の科目を持つ日本語能力試験のレベルの間には、ゆるい相関はあるものの、二者がはっきりと相関するわけではないことがわかります。

■日本語能力試験の上位レベルに合格していても、話す力が基礎レベルの人もいる
日本語能力試験でN1(幅広い場面で使われる日本語を理解することができる)やN2(日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる。採用等で条件になることが多い)という高いレベルをとっていても、話すレベルはCEFRで「基礎段階」とされるAレベルの人が73名(A2High-N1:3名、A2High-N2:58名、A2-N1:2名、A2-N2:10名)いました。これは「読む」「聞く」という受信技能の高さと、「話す」という発信技能の高さは相関しないことを示しています。

■読む・聞くのレベルが低いのに、話す力が高い人は少ない
話すレベルがB2とは、自分が得意とする分野ではなくても、幅広い口語表現を使いながら会話に積極的に参加できるレベルです。PROGOS® Japaneseでこのレベルに判定された人のなかに、日本語能力試験のレベルがN5・N4(初級)・N3(中級)の人はいませんでした。つまり、明確な相関関係はないとはいえ、ある程度の受信技能(読む・聞く)がないと、発信技能(話す)を身につけることは難しいといえます。

国際的な語学力基準CEFRとは

CEFR(セファール/シーイーエフアール)とは、Common European Framework of Reference for Languages: Learning, Teaching, Assessment(日本語訳:ヨーロッパ言語共通参照枠)の略で、ヨーロッパで、「外国語学習者の習得状況・言語運用能力」を示す共通の参照枠として設けられました。「課題が達成されたかどうか」「課題がどのくらいうまく達成されたか」を重要な評価項目としています。日本では文化庁が、CEFRを参考に作成した「日本語教育の参照枠」を通して、外国人等が適切な日本語教育を継続的に受けるためのさまざまな施策を推進しています。

日本語能力試験(JLPT)とは

 - 概要:日本語を母語としない人たちの日本語能力を測定し認定する試験
 - 主催:独立行政法人国際交流基金、公益財団法人日本国際教育支援協会
 - 年2回、国内外で実施。2022年は78万7954人が受験
 - マークシート方式。科目は言語知識(文字・語彙・文法)、読解、聴解
 - N1~N5の5レベルで、N1が最もレベルが高い